【八街市文化財】一人の少女の悲しみ残る場所、こえっぱの弁天

観光

八街市を走る国道409号線。

文違(ひじかい)地区から富里に抜ける道の途中にそれはあった。

この道は住民の生活道路の他に、富里にある工業団地への抜け道や、近道としても利用される。

さて、今回ご紹介する文化財はこの通りにある「こえっぱの弁天」というところ。

ここには一人の少女の死をあわれみ建てられた弁財天があったという。

一人の少女の悲しいお話

昔、物井川(現在の鹿島川)の上流に住んでいた、貧しい家の少女が、佐倉の新地へと売られた。

仕事のつらさに耐えかねた少女はこっそりと抜け出した。

佐倉に連れてこられた際に川を下ったことを思い出し、川の上流を目指す。

しかし、川を間違えてしまった。

物井川(現在の鹿島川)ではなく、高崎川をさかのぼってしまった。

少女はこの付近(現在の八街市文違あたり)まできてそのことに気が付くが、戻るに戻れず近くにあった池に身を投げてしまった。

これを聞いた近くの住職があわれみ、弁財天を祀り霊を慰めたという。

川が近くに2本なければ…

佐倉には少女が来たとされる、物井川(現在は鹿島川)の他、近くには高崎川が流れている。

鹿島川は途中で高崎川とも合流し、印旛沼へと流れ込む河川であり、上流は千葉市緑区のあたりとなる。

一方高崎川は、八街市(このこえっぱの弁天あたり)にある池が源流となる。

全く別の方向だ。

当時は目印や今のような満足な道もなかったであろう。

この場所に行きつき、別の方向に来てしまったと気がついた時の少女の気持ちを考えると、不憫でならない。

現在のこの場所は

この高崎川の源流だが、現在は整備され冠水対策を目的とした調整池となっている。

JR八街駅北側より文違・朝日にかけての53haの雨水を処理するための池であり、容量は約91,000立方メートルだ。

近くを探してみたが、神社はあるがお寺はなかった。

弁財天を祀ったとされるお寺はもうないのか?それとも廃寺となってしまったのか?

引き続き調査をしてみたいと思う。

近くにある文化財

前回投稿した 陣場 がすぐ近くにあるので、セットで訪問しておくのが良いだろう。

場所の詳細

国道409号線にある文違三叉路から約800メートルの場所にある。

目の前には「特別養護老人ホームハーモニー」があるので、場所としてはわかりやすい。

駐車場はないので、バスや徒歩で来訪するのが良いだろう。

クルマ通りが多いので、路上駐車は絶対やめましょう!

◆営業時間:
24時間
◆定休日:
◆駐車場:
◆住所:
千葉県八街市文違  MAP
◆アクセス:
八街市ふれあいバス東コース 
ハーモニーバス停前 時刻表
◆TEL:
043-443-1464 (八街市社会教育課)

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